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どるとるの部屋


[4616] メロディ
詩人:どるとる [投票][編集]


なんの価値もない言霊だけが 部屋にあふれる
どんな書物を用いても 何ひとつ紐解くことはできない

僕は無意味で だけど意味深な 輝くゴミ屑

この丸い地球の片隅
抱いた概念を 僕はなんのためらいもなく
全てだと 謳いたい

愛も邪悪もひとつに混ざり合って 所謂ひとつのメロディに変わる
君はまばたきひとつせず聞き入り 答えを問い直すこともしなかった

だから僕は つい抱きしめてしまう

愛の歌は憎しみの歌
憎しみの歌は愛の歌
狂った歌は正気の沙汰
正気の沙汰は狂った歌

わからないようで
理解のある
僕が聞いた

あのメロディ

なんの価値もないようで 価値ある一瞬を
僕らは 築き上げてゆく ただそれだけが

僕は無能で 無価値で 裏を返せば希少で

愛も邪悪もひとつに混ざり合って 所謂ひとつのメロディに変わる
君はまばたきひとつせず聞き入り 答えを問い直すこともしなかった

だから僕は つい息継ぎを忘れる。

2013/01/05 (Sat)

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