詩人:どるとる | [投票][編集] |
この身にまとう
鎖の重さに
僕の命のほどを思う
堕落した日々の中
体をなさない心
はらんだまま
羊水の中で見る夢
何も望まなくても
僕は人をいつでも
やれる 殺れる
自分に酔いしれたまま続くこの道は果てしなく
鬼の顔にも笑顔が浮かぶ
地獄みたいな 極楽みたいな そんな鏡のような世界の中何を嘘と決めつけて何を本当と呼べばいい
夕暮れの彼方
沈む夕日
あの赤に命の片鱗を見る
子供の笑み 彼方此方からの含み笑い
それを量るものは心
重さはあるようでない
僕は何も望まないから
僕は何も手に入れることができない
持て余すことはあっても有り余ることはけっしてない
ただ無と有を模した人のような僕らは
灯りひとつさえ
点せない
だから闇は
心を食らいつづけて
やがて大事なものは魂だけを残して体諸共腐る。