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どるとるの部屋


[4731] 旅を終えて
詩人:どるとる [投票][編集]


その命の旅を終えて
いつか無に還るとき
僕は笑っているかな

さよならが辺りで聞こえてる夕暮れ
気づくともう街の向こうは夕餉の支度

悲しみも喜びもひとつに束ねて
振り返らずただまっすぐに終わりまでまっしぐら

最後くらいは笑おう
涙はしまっておこう
たやすく投げ出せる命なら最初から咲かない

降り止まぬ雨ならば
濡れながら行こうか
傘など必要ないのさ
雨の中でも強く咲く花のように

僕も生きるから

その夢から覚めたら
やがて記憶も消えて
君のことも忘れてしまうかな

別れを交わす手を振る帰り道
気づけばもう空の向こうは夕闇迫る頃

ただいまとおかえりが聞こえている
お腹がすいたよと子供が家族の中へ帰ってく姿浮かぶ

立ち止まらず行こう
唇噛みしめて行こう
たやすく諦められる夢なら最初から見ない

癒えない傷跡なら
背負ったまま行こう
慰めなど必要ないさ
闇の中にも輝く光のように

僕は生きるから。

2013/02/11 (Mon)

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