詩人:どるとる | [投票][編集] |
もしもあした死んだらどうしようか
そんなこと時々考えてしまう
まだ僕には時間が腐るほどあるっていうのに
膨大なその時間が重たく感じるときがたまにあるのさ
窓から見える雨降りの今日
無数の雨粒が
窓を滴り落ちて行くけれど人もあんなふうに生まれては消えていく繰り返しの中で生きていく
今日も生きている
待たなくても
何もしなくても
時間は進む
急がなくても
慌てなくたって
終わりは来るのに
想いは先々にも
放たれていって
終わりを気にする
あした死んだら
どうしようかじゃなくて
今を生きることにだけ精一杯なればいいのに
たたみかけるように訪れては去っていく日々の波に 僕はいつの間にか流されて
大事なことを失っていたのかもしれない
さよならは多分突然にやって来て
愛も情けも容赦もなく さらっていくよまだ小さな命も
だから僕らは今を生きて 不器用でも躓きながらでも
ちゃんと生きなくちゃ 明日のない人が まるで可哀想
あした死んだら そんな想像は日々を腐らせる
だからなんとなくでも生きてみるのさ
ふるえる両手でも扉を開くことはできる
明日が雨でも 問題ないよ ただ少し涙が降るだけ
明日戦争で国が滅ぼうが 病気にかかって余命を宣告されようが 構わない構わない
ただ今日を 幸せに生きれるなら
くだらない心配も不安も今はなくて
その時だけでも心安らかに生きれたら
死ぬ間際の今日でさえ価値のある人生をそこに描く
あした死んだら 僕はもう多分ここにはいない
それでも、それまでの今日という時間を精一杯 そう精一杯 生きることにしよう
命を光らせて
生きることにしよう
あした死ぬとしても
今日を生きよう
今日を生きよう。