詩人:どるとる | [投票][編集] |
気づけばそこにいて
気づくともういない
大事な人もそれ以外の人も影さえ残さず
消えてしまう
肝心なときにいない
いてほしいときにいない
さみしさはこの胸をしめつけて流すつもりもない涙を誘うよ
眠れない夜もぼんやりした朝も
ひとりきりの食卓も 片づかない現実も
まだ見ぬ夢も 見つからぬさみしさの出口にも君の影が揺れる
部屋の隅っこ 面影だけがそこにある
泣きながら笑いながら 僕は暮らすけど
避けられない孤独に
受け流せない雨に
この身は冷やされて
世界が途端に滲んでく
忘れられるものなら
今すぐ忘れたい
忘れられるくらいなら
とうに忘れてる
けれど忘れてしまうにはあまりに惜しい思い出だ
全く厄介なものを残していったな
死ぬまで忘れられない
拭い去れないあの笑顔
今も揺れる君の影
見守るような君の影。