ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 甘い絶望

どるとるの部屋


[4767] 甘い絶望
詩人:どるとる [投票][編集]


甘い絶望に 寄り添っている
快楽の果てにあるものに憧れたよ

リアルが 瞳の中で交錯する
小さなさびしささえ妙に鮮やかで

とりとめもない今日の出来事や
いつもは見逃すささやかな幸せを
今日は少しだけ 見えそうな気がしてる

くだらない会話の延長だっていい
その中にも確かに光り輝く時の欠片
明日を生きるその為の痛みなら心地いい

甘い絶望に 寄り添っている
希望のない場所にも笑顔はあったよ

嘘も 言い訳も 誤魔化しも利かない
この美しくも残酷な世界で

明日もぼくは生きて生きて
いつものように笑って泣いている
そんなふうに思うのならなんて思えども

まだまだ走れるまではぼくは消えないで
甘い絶望を慕い 寄り添いながら
ここに命の礎を築く
逃げないでぼくよ

その向こうに 光はあるのだから。

2013/02/26 (Tue)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -