詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は通りに
咲く一輪の花に
あなたの姿を
重ねて涙をこぼした
いつかここにあった
暮らしの中に
確かな幸せが
ぽつりぽつり咲いていた
思い出したよ 少しずつ 悲しいことも嬉しいことも
あの日 誰かが消えて あの日 誰かが助かった
小さきものたちのはるかな声が 僕の耳には 優しく聞こえてる
けっして泣き言ばかり言わない あなたたちの強く逞しい声がするんだ
小さきものたちの勇気ある足音が 未来を目指しやがて遠ざかる
けっして何かのせいにしない あなたたちの気高く勇ましい足音がしていたよ
悲しい悲しいあの日に 消えたいくつもの命の数と光を得た人々の数の差を知ればむなしさにだって包まれるけれど
まだ 瞼の裏には 嘗て大事なあなたがくれたありがとうや愛してるが数千の一人一人の胸に残ってる
それが灯りさ 希望見失わないで 僕も笑うから
振り返れば 辛い思い出も ほら、空を見上げたら雲ひとつない青空に 飛行機雲が浮かぶように いつか優しいあの人の微笑みに絶え間ない悲しみや癒えぬ傷跡はふさがれてゆくんだから
生きなければ
生きなければ
遺された僕らが
残された思いを
少しずつ形にしていくように
もう叶わぬ誰かの心に寄り添って
希望だけでは到底拭えない涙でも
今、存在するすべての人、一人一人のあなたに 出来ることがあるなら
前に進むことで 誰かの分まで今日を生きるんだ
生きるんだ。