詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
沈む夕日を見ていた
いつものベランダで
今にも沈みそうな
夕日をただ見ていた
何か申し訳なさそうに頭を擡げたカラスが
電線の上 並んで やがて飛び立っていった
うまくいかないのさ
いろんな事がね
うまくいかないのさ
どうしていつも
こんなふうになってしまうんだろう
誰かおしえて
生きていたいと思う
でも 死ねるなら
死にたいとも思う
そんな矛盾を誰もが抱えて生きている
愛されたいと思う
出来ることならば
愛したいとも思う
手の届かないもの程 なぜか人は欲しがる
たいしてうまくもない
コンビニの出来合い弁当 日常的に摂取する合成着色料
働くだけがすべてなのか 常識だけがすべてなのか わからない僕はわからない
このまま 死ねたならどんなにいいだろう
眠ったらそのまま
死ねたなら どんなに楽なんだろう
でも明日は 生きてる限り訪れてしまう
生きているって事の
意味などわからない
意味のない時間 笑顔や涙
だけど それが何よりも意味のある事だ
会社と自宅を往復するだけの味気ない毎日 孤独は罪かい?
今日もただひとり
沈む夕日見ている
先ほどまでの 長い長いため息 のみこんだらお湯を沸かして
珈琲でも飲もうか
死のうと思った
そんな事もあった
だけどやっぱりやめたんだ まだ僕には何かが出来る
まだ僕には やりたいことがある
そんな気がしたんだ
そんな気がしたんだ。