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どるとるの部屋


[527] 旅の背に
詩人:どるとる [投票][編集]


たったひとつの答を知るために僕らは生きているとしたら
その答を知ったとき僕らは世界の終わりを同時に知ることになる
なぜ生きてるのか
なぜ生まれたのか
そんな疑問がもしも解けたら僕らきっとここにいないだろう

なにかを求めては
雷鳴におそれて
前に進めない
僕らは果てしなく弱い

手に入れては失うことをおそれてばかりいて
ただなんとなく生きているうちになぜ生きてるのかもわからなくなるんだ
だってそんなもの自分で決めることだからなぜ生きてるかもなぜ生きていくのかも答は無限大だよ
人の数だけ答はあるのだから
自分の中にだってさらに無限大の答があるはずなんだ
探してごらん
容易には決まらないだろうけれど

今 光を避けながら
闇を好んで歩くのは
自分の中に眠る不安や恐れを紛らすためなのかなあ

限りなく 悲しく
限りなく 切ない
さりとて今さら投げ出せぬ旅だから
しかたなく生きてるけれど時に笑い時に涙する 日々をどこまでも

果てしない旅の背に潜む翳り
今 垣間見えた
垣間見えたんだよ
ほら ちょっと目を凝らせばすぐに気づく
小さな ほつれ

生まれたことをうらんでもしかたない
生きていくことを投げ出しても何も幸せなことなどない
それより悲しみを乗り越えてその先に見える確かな光を追いかけることが大切だろう

生きていればかならず晴れるから
死んでしまえばもうそんなの関係なくなるから
本当に悲しいのは悲しいという気持ちさえなくなることだから
僕らは悲しむためにも生きてるのです
だから後悔もね失敗もねすべては生きてるからこそ起こり得る曲がり角の運命なのさ。

2009/11/19 (Thu)

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