詩人:どるとる | [投票][編集] |
蝶が蜜を吸うように
それは食事に似た
行為なんだよ
息をするのも 息を吐くのも
歩くという行動も
笑い泣く行動も
動物的行動学に
直結する お利口さんの能弁
何が幸せなのか
何が不幸なのか
僕にとって君にとって
ただ、与えられた猶予の中で 僕らは
一分一秒たりと無駄にせぬようにと
誰かが敷いたレールの上を走る列車になって 糞不味い石炭を餌にして生きる
庭の一角に設えた
犬小屋の中で眠る
名前さえない居候
夏の狂ったような陽射しはアスファルトを焼き
こんがり焼けた アスファルトは蛙の丸焼きを つくりました
何を幸せと呼ぶか
解釈は無限大
常識にとらわれるなかれ
幸福の名を語った退屈を幸せと呼ぶなら
それはなんてお粗末な人生なんだろう
蝉時雨の一声一声に命の重みを感じた時本当の幸福を静寂の中に見つけた
痛みの向こうに
苦しみの傍らに
幸福はあると知る
ただ、与えられた猶予の中で 僕らは
一分一秒たりと無駄にせぬようにと
誰かが敷いたレールの上を走る列車になって 糞不味い石炭を餌にして生きる
少し無謀に無理をする。それもわるくないな。