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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


子供と親がつなぐ手にはいつまでも
変わらない愛が握られているのかな

虐待や悲惨な事件なんて無い世界に
行こうとしても行けないから
僕らはささやかでも誰かを思い
誰かを愛し 誰かを支えるんだ

道端に吐き捨てられた吸い殻のように
誰もが鼻で笑うような当たり前を
僕らはその背に携えて行こう

掌にはいつまでも冷めることのない
熱いくらいの愛を握りしめたまま

恋人が恋人とつなぐ手にはいつまでも
色あせない思いが握られているのかな

戦争やつまらないいじめのない社会に
しようとしてもそれを邪魔する人がいる
自分がされて嫌なことはするなかれ
そんな事が出来なくてどうするの

まだあどけなさ残る少年や少女の
手首に走る生々しい傷跡には
どれだけのドラマがあるんだろう

涙ながらに助けてとつぶやくあなたの明日が晴れ渡るように僕は願うよ

ふいに吹いた夕まぐれの風に
弱い心くすぐられ
僕は途端に自分が恥ずかしくなる
口笛吹いてる暇があるなら 傷つきながらでも雨に降られよう

道端に吐き捨てられた吸い殻のように
誰もが鼻で笑うような当たり前を
僕らはその背に携えて行こう

掌にはいつまでも冷めることのない
熱いくらいの愛を握りしめたまま

まだあどけなさ残る少年や少女の
手首に走る生々しい傷跡には
どれだけのドラマがあるんだろう

涙ながらに助けてとつぶやくあなたの明日が晴れ渡るように僕は願うよ。

2014/06/28 (Sat)

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