詩人:どるとる | [投票][編集] |
回り続ける 季節の中で
めくられる今日というページには
まだ少しも何も描かれてはいない
悲しみも喜びもたったひとつに重なって
同じ空と同じ大地の中で脈打つだろう
回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように
誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて
暗闇に命という光を灯す
弛んだネジを回せばほら
今どこかで朝が始まり
今どこかで夜が訪れる
それは誰のせいでもないよ かわりばんこさ
静けさの中に見つけた小さな君の声
抱きしめるように 耳をすましてつかまえる
風に揺れる風見鶏が指し示す明日には
希望ばかりじゃないと知ってる
誰かの傷跡に心を重ね合わせて見つめる
同じ痛みを僕も持っている
錆び付いたフィルムが回り出す
闇を照らすのが光の役目ならば
僕を照らすのは君で
君を照らすのは僕だ
何も違いはない
回る 回る 君は回る
時の周りを回る
踊るみたいに舞うように
誰かの為の光になりたくて 手を伸ばす
夜のなか新しい朝を手繰り寄せて
暗闇に命という光を灯す
君の世界に僕の世界に。