詩人:どるとる | [投票][得票][編集] |
風に捲られる物語のページ
ほらねそれは突然に始まり終わるのさ
願ってもないのに夜が明けるように
或いは日が沈むように
悲しみの中にだけ喜びはあるのです
始まりは終わりから生まれる
目を閉じたらすべての光が消えるように
光と影の悪戯 同じ世界に存在する悲しみと喜び
家族の幸せな食卓と海の向こうの戦争
同じ世界でこうもすれ違う暮らし
愛の音に耳をすましてつかまえる
見えないものもなぜかここにある
手触りや感覚が無かったなら
きっと気づかないことばかりさ この世界は
絶望は希望の隣にあるのです
涙を知らなければ笑顔にはなれない
喩えば雨上がりに架かる虹のように
狸と狐の化かし合い 意味の無意味さを探る
今日の僕の生き恥と
誰も知らない人の死と
比べた途端に僕の悩みの小ささを知る
ほら彼方に 見える
いくつもの人の営みが ひとつに重なって
いつか すべて消える
そんな繰り返しを
誰が見届けてくれますか
誰が褒め称えてくれますか
そうです 意味などないのです
だから意味を決めるのです 生きる意味を
光と影の悪戯 同じ世界に存在する悲しみと喜び
家族の幸せな食卓と海の向こうの戦争
同じ世界でこうもすれ違う暮らし
狸と狐の化かし合い 意味の無意味さに笑う
今日の僕の生き恥と
誰も知らない人の死と
比べた途端に僕の悩みの小ささを知る。