ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 逆さまの歌

どるとるの部屋


[5746] 逆さまの歌
詩人:どるとる [投票][編集]


どうして 嘘をついてまでみんな笑うんだろう
どうして 自分をごまかしてまでわざわざ心を偽るのかな

蝙蝠みたいに世界を逆さまに見て 悲しみの中にいるのに
雨に降られるのがうれしいみたいに振る舞うの

胸をえぐる悲しみが心の奥深くまで 突き刺さる

こんなんじゃサーカスの 道化師のようじゃないか
お客さんに笑いを振りまく 道化師のようじゃないか

楽しくもないのに さも笑われるのが うれしいみたいにさあ
ずっと 笑ってる僕らは馬鹿みたいだろう それでも笑ってる

それをよしとさせる常識とはなんと滑稽なんだろう

そのおかしさに気づいた時には もう僕は素直に泣けなくなってた

逆さまに見た世界は 何もかもが 逆さまで
幸せもまるで 嘘のよう よく出来た劇の中で今日も
精一杯 自分を偽るのに忙しい

そして 僕は 今日も逆さまの歌を歌ってる。

2014/08/28 (Thu)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -