ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 愛は自ら愛とは名乗らない

どるとるの部屋


[5801] 愛は自ら愛とは名乗らない
詩人:どるとる [投票][編集]


人の数だけ 心はあるんでしょう
冷えたような心などもういらない

その燃えるような両手であたためて
もう 冷えてしまわないように

愛だと呼ばなくてもそれが愛だと伝わるように

手入れした庭に咲いた 思い通りの花

そんなふうに 命は育たないから ちゃんと心だけは伝えていく んだよ

ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい

そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ

大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ

数えきれない雨音の中のたったひとつ
聞き逃さないように 声をひろう

泣きながら産まれてきた命よ
笑うことを覚えたら 世界が広がる

まっすぐになんて歩けなくていいよ
ただ心だけは まっすぐなほうがいい

人の 痛みを知った人は優しさも知る

そんなふうに 命は誰かの痛みをもって いろんなことを知ってゆくんだ

ねえ 知ってるかい? 優しささえ忘れたような顔して 生きる大人たちよ
子供たちを見習うがいい 人生の中であんなに素直な頃はない
一番心がきれいな時だよ

見えないものを見つめる心が またひとつ そしてまたひとつ 大切なものを見つける

当たり前なことさ 忘れないでね
愛はけっして見返りを求めることはない
だから 愛なんじゃないかなあ

ねえ 知ってるかい? 本当の愛なんてしょせんまやかしだ
でも、本当に愛しているなら 押し付ける愛より 見守る程度のほうがいい

そして肝心なときに寄り添って 多すぎず 少なすぎず
愛してる我が子に愛を注ぐ

大切なことさ わかっていてね
愛は自ら 愛とは名乗らない
だから 素敵なんだなあ

だから 簡単には口走れないんだなあ
「愛している」なんて。

2014/09/12 (Fri)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -