詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は目を閉じて
ただ 呼吸を合わせて
吸い込んだ息を吐き出す
世界は遠ざかったり近づいたりする
光のない夜にも
闇を抱いた朝にも
命は懸命に
この世界を駆け抜ける
何もない 今日の日のありふれた当たり前を
見つめていよう 愛すとしよう
精一杯の心で
街は時計をしている
夜明けに待ち合わせて
太陽が昇れば 目を覚ます
繰り返しは繰り返される
出口のない今日も
迷い悩む明日も
傷だらけの体で
全てと向き合っている
ただどこまでも青く果てしない世界は
まるで若さを手放せない僕のよう
不完全な完成形
早足になったり
途中で立ち止まったりする旅は
まだもうしばらく続く
物語の次のページがめくれている
何もない 今日の日のありふれた当たり前を
見つめていよう 愛すとしよう
精一杯の心で。