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どるとるの部屋


[594] 怠け者の生活
詩人:どるとる [投票][編集]


夢から覚めたように
気がつけばこの世界に生まれていたよ
目をゆっくり開けるとそこには見たこともないはじめての光があった
まぶしいくらいのその光はいつか僕に笑ってくれたのと同じ笑顔で僕に微笑んだ
そもそもなぜこんなにうれしいのかもわからないまま
ただ僕は不思議な気持ちであなたに笑いかけていた

あれから何十年も過ぎてずいぶんといろんな道を歩いてきたけれど

何も変わらないまま
僕はずっと僕のままで
なぜか罪なくらい愚かな僕のままで
謝らなければならないこともあるけれど
どうしてなのかな
これでいい気もする

いつも胸に抱きしめてるのはどんなに悲しくても追い込まれても逃げず生きること
人間は何を放棄しても生きることを放棄してしまったらただ悲しみだけが残るだけだから
それに生きていれば何かそのうちあるだろう

負けないよ
負けないよ
明日なにがあってもね
負けるもんか
負けるもんか
何度でも言ってみよう

いくつもの
思いが集まって
詩になるように
いくつもの
強がりが集まったら
きっと生きる力くらいにはなるから
しつこいくらい
生きてみたって
いいはずなんだ
意地汚いくらい
ここにいたって
悪くないはずなんだ

世の中は
あいつは
いつも言ってしまうけど
本当は自分が悪いのは誰よりわかってるんだ

だからこそ僕は生きている
何かをつかむために
明日また明日と繰り返すことしかできないけれど
約束するよ
きっといつか死んでしまう日に生きてきて良かった 生まれてきて良かった
そんなふうに思えるように これからは

自分に優しくしかできないことの愚かさを知っているのは
自分に厳しくできないことのもどかしさを知っているから

今日も明日も僕はかぎりなく怠け者の生活の中
枝から枝へ動くことすら面倒くさがって
誰かの言葉にだなんて耳を貸すこともなく
今日も怠け者。

2009/11/28 (Sat)

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