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どるとるの部屋


[5978] ひとひら
詩人:どるとる [投票][編集]


僕らはこれから訪れる春に向かって歩いている
果てしない旅の途中です
景色はゆっくりと移り変わってゆく
今はまだ 蕾のままの花たちも
やがて あなたの瞳に微笑むように咲き誇るでしょう

冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔

僕らは ページをめくる 本を読む人です
泣いたり笑ったりするのはあなたの心が見てる景色のせいさ
今はまだ あどけない笑顔だけど
やがて 花が少しずつ開いてゆくように笑えるようになる

花びらの一枚一枚に映る 命が紡ぐ物語 ひとりにひとつだけの物語 忘れない今日の日のひとひら

目を閉じれば ほら
あの日のあの優しい陽射しが 涙に濡れた心に差し込んで
乾かしてくれるよ
今度は笑う番だよと

冬の終わりには花びらが舞う この道を二人で歩こうよ 雪解けの街に 咲くのは二人の笑顔

遅咲きでもいいから
春にはちゃんと
咲いてね 君の心に。

2015/01/03 (Sat)

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