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どるとるの部屋


[6004] ペットボトルロケットが飛んだ日
詩人:どるとる [投票][編集]

いつの話だったろうか 遠い昔の話をしよう
僕はまだ何も知らない夢見る子供だったよ
下手くそな僕がつくった ペットボトル製の不格好なロケット
友達と二人がかりで河原まで運んだあの夜をまだ覚えてる

君に見せたいんだ とっておきの光景を
記憶にずっと先まで残るような思い出になるよ
少し 大げさに言ったけど それほど嘘でもないはずさ
しぶきを上げて 夜空に 舞い上がったあの夏 二人で飛ばした
夢を乗せたペットボトルロケット
未来までひとっ飛び

最近見つけたんだよ
押し入れの中から
あの日撮った写真と
ロケットの残骸
捨てようと思ったけどなかなか捨てられずにまだ持ってる
あの夏、君に恋をした 思いを空に飛ばしたんだ

今もあの夜のことを覚えてるよ ペットボトルが飛んだことより君の笑顔に夢中だったけど
夜空の向こうに飛んで行ったロケットは
確かに二人を乗せて飛び立った 好きだとか嫌いだとか 曖昧だけど この胸の中に咲いた淡い思いには
少しも嘘はなかった

スリーツーワン数を数えて ロケットは
次なる 目的地を目指して旅立った 僕らは間違いなく飛行士だった
でも僕らはそれぞれ違う未来に 飛び立った
君は今元気かなあ
同じ世界にいるのにね遠い宇宙にいるかのような気持ちだよ

君に見せたいんだ とっておきの光景を
記憶にずっと先まで残るような思い出になるよ
少し 大げさに言ったけど それほど嘘でもないはずさ
しぶきを上げて 夜空に 舞い上がったあの夏 二人で飛ばした
夢を乗せたペットボトルロケット
未来までひとっ飛び。

2015/01/24 (Sat)

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