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どるとるの部屋


[6015] 少年少女
詩人:どるとる [投票][編集]


僕の瞳が見たままの世界が僕の世界だ
君の瞳が見たままの世界が君の世界だ
君が見た世界と僕が見た世界は違うから
重なれない世界の中で分かり合うには
君が僕の見ている世界を知ることだ
そして僕が君の見ている世界を知ることさ

少年は曇りのない眼差しでまっすぐに世界を 見つめているから
そんな目で見つめられたら僕はもう何も言えなくなる
君の目には僕の心は一体どんな ふうに映っているんだろう
そんなことが容易に想像出来てしまうから

僕の耳が聞いたことだけが本当のことだ
ならば君が聞いたことは嘘なのかな
君が聞いてることと僕が聞いてることは
二つ重ねて本当のこと どちらも嘘じゃない
君が僕のいる世界に足を踏み入れてくれたら 僕も君のいる世界に行こう

少女は あどけない笑顔を浮かべながら
まだ愛想笑いなど知らない ひたむきな心で 世界を懸命に愛そうとしているのが君にはわかるかい?
君の瞳の中に 鏡みたいに映る僕が いくら笑っても それは君には笑ってるようには見えない

鏡に映した己の姿はどこまでもただ理屈ばかりのつまらない大人だった

少年は曇りのない眼差しでまっすぐに世界を 見つめているから
そんな目で見つめられたら僕はもう何も言えなくなる
君の目には僕の心は一体どんな ふうに映っているんだろう
そんなことが容易に想像出来てしまうから。

2015/01/25 (Sun)

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