ひゅるりら ひゅるりら 風が吹いていく物語のページをめくるその指先が手繰り寄せる未来 ほら見えるかなあ今が思い出に なりますようにやがて蕾から花開くそっと 静かに 踏み出すよ その一歩は そよ風のよう水たまりをひとつ追い越してそこに映る世界が 春を 見つけたら僕もそっとあなたの心に咲くとしよう読みかけの本のページに 栞をはさむようにそしてまた昨日の続きから今日がはじまる物語が歩き出すあらすじの向こうへと続いていく続いていく。
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