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どるとるの部屋


[6107] 幸せに向かって
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は君が結婚するって聞いたら
頭ごなしに反対したね
それはただ寂しくて たまらなかったから
意地を張って 話さえ聞こうとはせずに背中向けてたよ
ああ 愛する娘よ 君もそんな歳になったのか
君の背中が遠くに見える

お父さんのそばから 離れてゆくのなら
せめて世界中でいちばん幸せになってください
今日は あなたの晴れの日 ウェディングドレスがよく似合う
君はもう 僕の知ってる君じゃない

結婚式の日が決まったって聞いた
僕は酒をあおって酔っ払った
幸せを望むのなら 笑って見送ってやれるのに どうして喜んでやれないのかな
ああ いつまでも君は子供のままの君で
だから 手放せないんだよ

もう君を 守るのは僕の役目じゃない
君が好きになった人にその役目は代わった
「今まで育ててくれてありがとう」なんて手紙を読んだ君の姿が涙でにじんでく
その日、空は 青く 澄み渡っていた

瞼の裏に 思い出がよみがえるよ
ひとつひとつ 数えてみたって 数えきれないメモリー

これからは 僕は影から 君を見守るよ
娘をよろしく頼むと言った
君が好きになった人なら素敵な人なんだろう

お父さんのそばから 離れてゆくのなら
せめて世界中でいちばん幸せになってください
今日は あなたの晴れの日 ウェディングドレスがよく似合う
君はもう 僕の知ってる君じゃない

幸せになる ために 今、僕の手を離れ
君は 一人 新しい明日に歩き出してゆく
幸せに向かって。

2015/03/04 (Wed)

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