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どるとるの部屋


[621] 涙あり笑いありのこの世界で
詩人:どるとる [投票][編集]


道端に落ちてないかな
あわよくばお手ごろな幸せは
目を凝らし耳をそばだて僕は探したよ 一日中街ん中
でも何も見つからなくてさ
ただ涙が流れただけだった

人知れず僕という人間はとても悲しいのです
君にもまだ見せていない僕がわんさかいるんだよ

わざわざ説明するまでもないけど人の心の奥には誰にも見せられない大きな大きな悲しみがある

心にぽっかりあいてしまった この穴
愛だけで 優しさだけでたやすく埋まるものか

だけれど君の存在はいつでも谷底に落ちる間際で僕を救うのです 絶妙なタイミングで涙さえ笑顔に変えてしまう

これが魔法といわずしてなんと呼ぶかしら
いつのまにか道端探していた幸せがほら目の前にありました
僕はいつだってこの上ない幸せと顔を向き合わしていたのだね
それを想うと恥ずかしい

涙のあとを追っかけて ついて行こうとした
だけれどその先にはなにもないのよと君が僕を引き止めた
僕はただ涙を見送ってまた次頑張ろうとこの物語のページをめくり続けることを選んだ

君のその笑顔
君のそのぬくもり
君のそのやさしさ
君のその心
全てが僕の味方する

口笛 吹き鳴らして
何気ないふりして君と手を握り照れ隠しに空を見上げれば
君も僕の手を握り返した

涙が流れて笑顔がふきこぼれて花びらこぼれたら
きっとまた新しい気持ちで朝迎えられる

悲しみだけじゃ
悲しいだけでしょ
喜びだけじゃ
つまらないでしょ
だからこそのスパイス
それを抑えるお砂糖
ちょうどいいぬるま湯の中で今日も甘くも苦い一日をおくっている

涙あり笑いありの
考えようによったら映画みたいなこの世界で誰もが誰も自分という名前の映画をいいものにしようとメガホンとって監督してるの
時々偉ぶるし
時々居眠りする
自分のことなのに
おかしいね

そして生きた数だけテイクアクション!

2009/11/30 (Mon)

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