詩人:どるとる | [投票][編集] |
迷い込んでしまう わがままな宇宙に広げた
自分だけの箱庭
幸せは 確かにそこにあった
孤独と引きかえにして手に入れた
悲しい自由のように
誰かの書いたあらすじ
行き場のない憧れ
背もたれのない椅子
不安が 空虚を満たす
回り続ける 錆び付いた 歯車
軋みながら この世界の時を刻む
気まぐれな風に 吹かれながら
それでも 闇の中で光を探した
明日のその先を追いかけながら 宇宙の闇に 眼差しを投げた
争いは 世界の終わりまで続き
ついに僕らは 道しるべを失った
正しさなんてまやかしなんだ
宛先のない手紙
全員に向けられた殺意
ふいに訪れる 夕闇
雨の気配を 連れて
すべての人の悲しみを歯車は
歌うように 口ずさみながら時を刻む
それをただ バラードと呼んでしまうには
それはあまりに 安易だろう
それでも 希望は 確かに あるのです
誰かの生と死を
なんの感情もなく
見送る この心や
この体は
もう麻痺してしまって
いちいち 痛いとか
苦しいとか 忘れたがってる
だから もう何も聞きたくない
何も見たくない
目と耳をふさいだ
その途端、世界は死んだよ
回り続ける 錆び付いた 歯車
軋みながら この世界の時を刻む
気まぐれな風に 吹かれながら
それでも 闇の中で光を探した
入り口もない世界で出口を探した
せめてもの愛を探した。