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どるとるの部屋


[6611] 皿の上の絶望
詩人:どるとる [投票][編集]

蕩けそうな想い あと少しで
空にも届きそうな 期待高まる瞬間を固唾を飲んで待つ

いつか 誰かが書き記した旅のしるべ
足跡みたいに 残されているいのち

それはまるで 甘い 甘い アイスクリームのようさ

跡形もなく 消えていく 色とりどりの命

僕はただ 見届ける 振り返りもせず 飛び立つ羽音

あっという間に空の彼方へ消えた

どっちつかずの心 振り子のように
昨日と今日を行ったり来たりする 行きつ戻りつの旅路

かつて 誰かがそこで生きていた 証のような 思い出が燃えている

それはまるで 食べ頃の熟した絶望のようさ

とらえようもない 未来の影が逃げてく

僕はただ 今だけの幸せに酔いしれて味わい尽くしたら

もう目の前のお皿は空っぽだった

この世を彩るレシピはない

ならば、あり合わせの希望でもないよりはマシさ

さあ、悲しんでる場合じゃないよ

お次は 笑う番さ タイミングを見逃さないでね

それはまるで 甘い 甘い アイスクリームのようさ

跡形もなく 消えていく 色とりどりの命

僕はただ 見届ける 振り返りもせず 飛び立つ羽音

あっという間に空の彼方へ消えた

お口直しをしよう 自愛に満ちた歌で。

2015/10/15 (Thu)

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