詩人:どるとる | [投票][編集] |
春の目覚めを待っている冬の花たちが
雪にうずもれながら互いに肩を寄せあう
そんな姿はまるで在りし日の僕たちだね
暖かい春の日も暑い夏の日も 木枯らし吹く秋も 凍える冬も
気づけば隣にあなたがいたよ
「愛している」 そんな言葉ではもう伝えきれない
思いがあふれだしそうで 僕の胸は蕾みたいにふくらんでる
あきらめきれない心があなたのぬくもりをまだ探している
まだ解けない雪が歩道に残っている
あなたは口に手をやり息を吐き出した
もう今は見れないその当たり前な仕種
雨の降る日も 風の強い日も 晴れ渡る青空の日も あなたがいたから僕も笑っていられたんだね
この街の何処かで 誰かを思う人がいる
そしてまたその人を思う人もいる
そんな他愛ない毎日がここにあること
なんて幸せなのでしょう
自分の幸せが 見つからないだけで
人を憎み妬む人もいる中で
そんなことお構いなしに誰かの幸せを
願う人がいることを僕たちは忘れてはいけない
だから僕はひたすら春を待つ花になる
「愛している」 そんな言葉ではもう伝えきれない
思いがあふれだしそうで 僕の胸は蕾みたいにふくらんでる
あきらめきれない心があなたのぬくもりをまだ探している
そしてそのまなざしの先に 新しい春を探しに飛び立つ翼は
もう僕の背中に生えている。