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どるとるの部屋


[6688] 流星雨
詩人:どるとる [投票][編集]


頭の上は一面の星空で
絶え間なく降り注ぐ光りの雨

その手でめくろう 新しいページを
闇を切り裂いて 太陽をあぶり出せ

この世界を濡らす悲しみも
消えない傷痕も いつか
遠い昔話になればいいなあ

優しさになって このちんけな思いは

出来損ないの頭で割り出した答えで

空欄はいつの間にかなくなって

そこにはただ果てしない世界があって

まだ生きる僕を飽きさせない

ささやかな配慮が 流星のように輝く

両手でつくった望遠鏡で世界をはるかに望めば

そこには 作りおきの正しさがあって
誰もそれを頑として疑わないから

境目はなくなって 唯一無二になれない色は 枠からはみ出して
後ろ指をさされる

鉛みたいに沈んで どっちつかずの表情で

世界を見渡す僕の目に映る世界の全容

足元しか見えてない狭い世界の一端

それだけを世界と誤認して覚えている

星屑はえてしてどれも違う形なのに

僕の目にはどれも同じ光に見えたんだ

少しだけ 見方を

変えるだけ それだけで
世界は違って見える
たとえば 左目と右目で見た世界の違いみたいに
微々たるものさ それでもその違いを楽しんでいたい

優しさになって このちんけな思いは

出来損ないの頭で割り出した答えで

空欄はいつの間にかなくなって

そこにはただ果てしない世界があって

まだ生きる僕を飽きさせない

ささやかな配慮が 流星のように輝く。

2015/10/26 (Mon)

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