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どるとるの部屋


[6705] 群青
詩人:どるとる [投票][編集]


立ち止まって 考えていたよ 命のある意味を

僕の中に銀河みたいに渦巻く数ある迷いや悩みの類いを消し去る魔法は

この世界じゃいくら待っても望めない

空さえ飛べない僕には難儀なことだろう

だからひたすら雨上がりを待つんだよ

心が 濡れないように 心が壊れないように
身を守るための傘を差すのも まるで
心をかばってるように
心を気遣ってるように

悲しみに気づいた心があるから
それは僕が僕を不憫に思ってるようで
なんとなく 優しい気持ちになるの

そのときの心は少し青みがかっているんだよ

そしてまた考えているよ 反芻するように

命の名前だとか色や形にこだわるのも
生きているからだと学者は言うのだろう

不思議なことが一切嘘にされた世界で
明日の幸せを望むのは形のない祈りだ

矛盾した世の中に僕はこんがらがってしまう

心が 濡れないように 心が壊れないように
身を守るための傘を差すのも まるで
心をかばってるように
心を気遣ってるように

悲しみに気づいた心があるから
それは僕が僕を不憫に思ってるようで
なんとなく 優しい気持ちになるの

そのときの心は少し青みがかっているんだよ

たとえばいつか世界を染めてた優しい群青のように。

2015/10/29 (Thu)

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