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どるとるの部屋


[6800] 僕が君を思うとき
詩人:どるとる [投票][編集]


君のことを考えていたよ
君のことを考えているとき

君も僕のことを考えてくれていたらいいな

ばらばらのはずの心が重なるとき

地球の外れで 夜が明けるとき

太陽が 朝と出会うように

大切なことは いつも
ほんの少しの違い

気づくべきことを

忘れているだけで

たとえば 朝起きて

カーテンを開けるように

顔を洗うように

僕が君を思うとき

それは 卵みたいに

生まれるのさ

君の白髪を数えていたよ

またひとつ 年をとったね

嗄れ声 風邪を牽いたらしい

終電を逃した 今日の寂しさも

途切れたままのあの夢のつづきも

気づけば忘れて はるか彼方

大切なことは いつも
ほんの少しの違い

気づくべきことを

忘れているだけで

たとえば 朝起きて

カーテンを開けるように

顔を洗うように

僕が君を思うとき

それは 卵みたいに

生まれるのさ

ひび割れた 傷から

光が差し込んで

夜明けが 見えたよ。

2015/11/10 (Tue)

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