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どるとるの部屋


[6802] 流れ星になった君へ
詩人:どるとる [投票][編集]


たとえば僕が 流れ星になったら

宇宙の果てまで 飛んでいこうと思った

でもすべてを見届けたそのあとどうしようか

そんな想像で胸を満たしたら

夢の終わりは 静かにおとずれる

誰の 書いた物語だ

シナリオは破綻してるぞ これでは救いようがない

誰もが幸せなんて あり得るわけもなく

今日も優しい瞳をした人たちから

先に死んでゆく

たとえば この世界から色をなくしたら

不釣り合いなほど喜びは興ざめです

悲しみもモノクロでは涙さえシックで

それはそれで 素敵だと笑ってみせたよ

先人が書き記した小説の結末はわからずじまい

青や黄色の流れ星 遠くから見たらきっときれいなんだろうな

流れ星になった君へ伝える言葉は品切さ

今日もあらすじを裏切って

レールからはずれてゆく

ハロー イエスタデイ
とうに過ぎ去ったページが

ひらひらと風に蝶のように舞うから

思いがけず 思い出に心うばわれてしまう
でも、僕は 時間に抗えない

誰の 書いた物語だ

シナリオは破綻してるぞ これでは救いようがない

誰もが幸せなんて あり得るわけもなく

今日も優しい瞳をした人たちから

先に死んでゆく

そして新しい命がこの世に 生まれ落ちるとき

にぎやかな産声が 希望を連れてくるから。

2015/11/11 (Wed)

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