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どるとるの部屋


[6839] コーラルリーフ
詩人:どるとる [投票][編集]


雨は傘の上に あぐらをかいて座る

無粋な あいつの不幸を心から願う

回想電車が 頭の中を 走る

あの日あの時の 涙
虹色に輝いた ありし日のコーラルリーフ

珊瑚礁みたいに
群生する赤いひまわり空に

希望を降り注がせて 絶望を今すぐ眠らせて

特急待ちの ホーム

雪が降ってきそうな白い空

カメラワークが 揺らいで 映す逆さまの君

わけもなく 笑うしぐさに 射ぬかれた

胸は 穴ぼこだらけ

君の、君のせいだよ

結末を待ち望むような物語じゃない

それほどたいそうなものじゃない

下心ばかりが若さをくすぐる

あの日あの時の夏の中空に 舞っていた陽射しのシャワー

浮き輪でもあればまだ 浮わついた気持ちでいれるのに

行き場をなくした僕は お手上げ

種も仕掛けもない手品ショー

箱の中から ウサギが顔を出す

思い出という名の電車に飛び乗って

僕は新しい僕を探す旅に出るのさ

何色にも染まれるよ

世界は世界のままじゃない

脱皮するみたいに

生まれ変わるように
何度でも殻を破って
枠をはみ出して

レールを外れて

その先の明日を知る
今日はどんなふうに
輝けるかな

ねえ どんなふうに

笑い 泣くのかな

それが楽しみでちょっと不安で
明日が待ち遠しいような そうでもないような

特急待ちの ホーム

雪が降ってきそうな白い空

カメラワークが 揺らいで 映す逆さまの君

わけもなく 笑うしぐさに 射ぬかれた

胸は 穴ぼこだらけ

君の、君のせいだよ。

2015/11/18 (Wed)

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