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どるとるの部屋


[6841] 夜間飛行
詩人:どるとる [投票][編集]


空には 白い星が 輝いてる
冬を描いた 小さな僕の瞳の中に

画用紙ほどもない世界に
悲しみと喜びを 消しては描いて

繰り返す いたずら小僧に 言い訳する言葉もないまま

何度も僕は 泣いたり笑ったりする

真夜中過ぎの 街は

たとえば誰かの帰りを待つ君の

小さな心の騒ぐ音までも

低周波みたいに風に乗って伝わるよ

会いたい気持ちが はちきれるほどに積み重なって

家へと走る 誰かの背中を 追いかける

流れ星よりも 早く 君の 胸の中に 飛び込みたい

そんな気持ちを つかまえよう あのドアの向こうにある 笑顔をひとりじめ

立て付けの悪いドアに苦戦してると
くたびれた体に 夜風がしみる

望遠鏡もいらない 星は僕の目にも輝く
遠目からでもはっきりわかる

君の顔が 笑ったり泣いたりするのをイメージしてる

形のない星をつなげれば 星座になるように

思いと思いが重なれば 道にだってなる

レールになって 夜空を低空飛行

自由すぎる夜間飛行 星を蹴散らしていく

光よりもまばゆく 君の瞳をくらましたい

そんな企みを知っているのかい?
いつもみたいに すべてお見通しって顔でフテキに笑ってよ

誰かが描いた 筋書きを ものの見事に裏切って

あらすじにない物語が 一人旅してるような

気ままな歌をいつでも歌っていたいのさ

ああ 会いたい気持ちが はちきれるほどに積み重なって

家へと走る 誰かの背中を 追いかける

流れ星よりも 早く 君の 胸の中に 飛び込みたい

そんな気持ちを つかまえよう あのドアの向こうにある 笑顔をひとりじめ

目の前にある広すぎる世界を 縦横無尽に駆け巡ろう 世界をひとりじめ。

2015/11/18 (Wed)

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