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どるとるの部屋


[6892] 眠れない夜
詩人:どるとる [投票][編集]


眠れない夜には 涙があふれてしまうよ

いつの間にか悲しいこと考えてるから

今日あった 涙を流したぶんだけ
悲しくなった 笑ったぶんだけ嬉しくなった

ああ 風さえも泣いてる 気がする そんな夜には

高架下で 電車の走り抜ける 音を聞いて

風をよけるように 缶珈琲で体を暖めて

道草する 言い訳にしようなんて 笑う

月があまりにきれいだから見とれてしまうよ

ちょうどいい言葉なんかいらない

ため息ひとつ 冷えた風が体の熱を奪っていく

ああ 夢さえも 見れない つまらない夜には

路上で歌う誰かの歌が身にしみてくる

「誰でもいいから愛しておくれ」

なくした愛の所在を求めるように歌う

案外、愛して欲しかったんだよ
愛して欲しいと思っているんだよ、僕も

高架下で 電車の走り抜ける 音を聞いて

風をよけるように 缶珈琲で体を暖めて

道草する 言い訳にしようなんて 笑う

笑う ふりして こっそり一人で泣くのさ。

2015/11/25 (Wed)

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