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どるとるの部屋


[6986] 愛しい人よ
詩人:どるとる [投票][編集]


それは まるで 海を照らす灯台のような
見守るくらいのささやかな ほどこし

愛するというより 撫でるようなもので

そっとふれるように伝わる想いだ

指先に灯る 小さな明かり
生ぬるい優しさとかじゃなくて
たとえば寒い夜に浸かるお風呂みたいなものなんだ

愛することの 難しさと大切さの両方が半端な僕を 抱きしめてる

愛することは とても痛くて でも

愛することは とても気持ちがいい

愛されることは 恥ずかしい

愛されることは くすぐったい

でも 愛することも愛されることも

うれしいのは変わらない

人を愛してわかったこと

人に愛されてわかったこと

その両方に 僕は今愛されている

そして 愛している

生半可な気持ちはまるで駄目なイメージ

だけどそれくらいのほうが うまくいく

愛は計算じゃないから答えもないんだ

頭でっかちの人じゃ苦労するだろうなあ

ちょっとたまに間違えるいい加減さで
危なっかしいくらいの手つきで
頑張って努力して やっと 勝ち得る 銅メダルみたいな

もしくは 駆け足で走ってやっと人とどっこいどっこいのような

愛すること 愛されること

それ以上に 難しいことはない

ただ愛したり愛されたりするだけなら

優しさや思いやりなんて必要ない

だけど心をどこかに置き忘れたような

愛はきっと長続きはしないから

愛しい人よ 頼りない背中を支えていて

君がいないと 笑えないことも

家事ひとつまともにできないことも

実証済みだよ だからそばにいて

情けないところまで愛されたい

星のない夜に迷うときはと目を閉じて
今何が足りないのか 必要なのか ない頭で考えてみる夜明けまで。

2015/12/10 (Thu)

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