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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


吐き出したため息が僕を悲しくさせる
どうしても眠れない夜に僕はベランダで夜通し空を見ていた

実力重視の世の中じゃ僕みたいな役立たずは煙みたいにまかれておさらばさせられる

孤独なのは俺だけかと思ってたけれど
月よ おまえさんもひとりなのかい?

煙のようにまかれながらも負けじと前へ前へ進む僕を僕は殺しやしない
こうして積み重ねる今がいつか花開くこと願ってるから

向かい風に逆らって進もうとする僕に容赦なく吹きつける突風

明日もまた煙は煙なりに自由気ままに生きて
勝手に悲しんだり
せつなくて 黄昏たりするさ
煙は煙の信じる
道をただ行く
煙は煙の信じた
道をただ進む

いつか 砂漠に吹く風みたいにすぐ消えてしまうから
僕は今をいつでも
大事に生きる

自分に誓うのさ

悲しくとも
切なくても
生きること
涙なんか
死んでいくきっかけにしやしないさ

僕は生きる
吐き出したため息が僕を悲しくさせるけど僕は煙
自由気ままに吹いてゆく 涙さえもごまかそうとも悲しみはやがて幸せへの扉を開く鍵になるからと。

2009/12/16 (Wed)

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