詩人:どるとる | [投票][編集] |
降り注ぐ陽射しの雨を 軽やかに避けながら
君は 夏色に染まる街の風景になる
小さな 僕の体を運んでく快速電車
窓から見える景色が 海を映した
風をとらえて 空を飛ぶようなイメージで
目も覚めるほどの青い空を駆け抜ける
絵日記には真っ赤な太陽
砂浜に つけた足跡
君は 日に焼けた背中にきざまれた
目には見えない ひと夏のメモリー
プールバックを提げた 少年は大きな口を開けて笑う
夏休みだ それだけでハートはドキドキ
暑さなんか 知らなかった頃に見た夢は
七色に 光り輝いていた気がする
蝉しぐれの畦道 神社の長い階段
誰かが忘れた サンダルの片っ方
痛みとともに思い出すのは昔浮かべたあの笑顔
君が確かに抱いていた気持ち
忘れているだけで今もこの胸に
目を閉じる 水溜まりを飛び越える
着地するまでの ほんのわずかな
瞬間を 焼きつけた永遠の時間
風をとらえて 空を飛ぶようなイメージで
目も覚めるほどの青い空を駆け抜ける
絵日記には真っ赤な太陽
砂浜に つけた足跡
君は 日に焼けた背中にきざまれた
目には見えない ひと夏のメモリー。