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どるとるの部屋


[7355] あなたと歩くための道
詩人:どるとる [投票][編集]


日の落ちる間際の 街に流れる時間は

どこか 静かに誰かの帰りを待っている

母親のようなそんな優しい顔をしてる

ああ 急がなくていいから帰っておいで

ずっとずっと遠くから聞こえる声

帰り道いつも手をつなぐ人もいないけど

見えないあなたの手が僕の手を握る

そんなあたたかなイメージを抱いている

遠く離れたこの街からあなたを思う

弱さがはみ出して涙になってしまうよ

でも笑わないでね明日も頑張るから

そっと流れる景色をおだやかな時間が

抱きしめているように見えたんです

一日の中で一番好きな時間なんだよ

ああ 商店街のコロッケを買っていこう

熱々のうちに ひとつつまみ食いした

どうしても寂しいときはあなたのことを

思い出してもいいかい?って思う前から

あなたの顔が浮かぶ 枕を濡らす夜

遠く離れたこの街から見る空は

ふるさとの街とちっとも変わらない

元気にしてるかな ふいに声が聞きたくなる

小さな窓を 陽射しがゆっくりと飴色に染めて

振り返りそうになったけれど 僕はあわてて前を向いた

道は後ろにできるものだと どこかで読みました

だから道を作るよ 疲れはてても歩いて 歩いて

いつかあなたと歩くための道を

帰り道いつも手をつなぐ人もいないけど

見えないあなたの手が僕の手を握る

そんなあたたかなイメージを抱いている

遠く離れたこの街からあなたを思う

弱さがはみ出して涙になってしまうよ

でも笑わないでね明日も頑張るから

飽きずに待っててねすぐにホッとさせるから。

2016/02/13 (Sat)

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