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どるとるの部屋


[743] 僕のコンパス
詩人:どるとる [投票][得票][編集]


限られた時間の中で限られた範囲内で
限られた事をする

地球は今日もなにがあっても同じ速さでまわり
どんな悲しいことがどこかであってもまるでおかまいなしとばかりにいつもの速さで微動だにせずまわるのです
まるでコンパスで同じ円を描くように日々

みんなとは何周も遅れてそれでもゴールを目指してる
あの太陽のほうへ行けばたどり着けるのかな
いつかは
僕もコンパスで夢を描けるかな

使い続けてだんだん削るうちにすり減った鉛筆のように
心も小さくなって
気持ちも弱気になって
それでも明日を目指すけなげさを認めてほしいよ
当たり前だと見過ごさずに

生きることが誰しもに与えられた義務ならば僕はその義務から逃げ出すようにとっくの昔に死んで
この世には居ないだろう

生きることは生きたいと願う人のためだけにある選択肢で
どこまでも続く道は無惨にもたまに人を途中でどこかに連れ去るけれど
生きたいと願い走りつづけることは大事なんだろう
たとえ同じような日々をコンパスで描く円のように過ごしてくとしても
地球が同じ速さで
まわるように
僕らも 心をたまにふるわすだけで
変わらない夢に向かって 日々、夢を描くんだ
いつか 描いた
下書きの夢の円と描いた夢が重なるように

ただ今は 無駄にも思える時間やいくつも積み重ねては積み上げてはたまに崩れ落ちる そんな日常を繰り返す日々に身をあずけていよう
いつか 僕を乗せた
この船は僕が選んだ未来へ連れて行く
やがて来る未来に夢を待たせてあるんだ
だから途中ではあきらめられない

さあ だから
進もう
いつか頼りのコンパスさえぐるぐる回って役に立たなくなったときが本当の僕の旅の始まりだ

慌てず 急がず
君のペースで船を焦げ
物語は常に新しい世界に生まれ変わる
昨日の世界から抜け出してさあ 行こう
未来へ コンパスはもう必要ない。

2009/12/20 (Sun)

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