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どるとるの部屋


[7436] ブーケ
詩人:どるとる [投票][編集]


夕方になって ぐっと寒くなったね
僕の心は 萎んだように小さくなった

時計はいつも同じ早さで時を刻むのに
なぜか 早かったり遅かったりするね

誰もが明日を待っていると思ってた
でも明日は拒む人も少なからずいるんだ

空に浮かんだ大切な人の顔を
何度も 思い出して宝物だと泣いた

こんな優しくもない世界で
ありふれた愛をくれたあなたに感謝

ブーケを空に投げる花嫁のような
希望を誰かに託せる人に憧れた

悩み多き時代に生まれてしまいました
全くなんで僕はお人好しなんだろう

ぼんやりしてた夢みたいな季節は
やがて 花が空いた隙間を埋めてくれる

物語のページをめくる指先が
知らない明日を連れてくる

手を伸ばした先に ふれるかふれないかの
距離から 君の背中ばかり見ていた

踏切の前、バーが上がるのを待ってた
電車が 過ぎたら足踏みをして 颯爽と駆け抜けようあの 曲がり角まで

空に浮かんだ大切な人の顔を
何度も 思い出して宝物だと泣いた

こんな優しくもない世界で
ありふれた愛をくれたあなたに感謝

愛してる。

2016/02/28 (Sun)

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