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どるとるの部屋


[7507] 機械の辭
詩人:どるとる [投票][編集]


機械の体を 手に入れても きっと
僕らは 心から幸せになれない

働く喜びを その辛さを見失ってしまう
生きる 糧を 流れる血潮を感じれなくなる

レントゲンは いつもむき出しの鉄の骨
皮は柔らかく伸縮性のある素材

絵に描いても写真を撮っても 型通りの笑顔しか 浮かべられない

機械の言葉は プログラムをなぞるだけ
僕の中に百万通りのバリエーション

感情を読み取るよりもバーコード
繊細な感情を捨ててしまった脳髄が

頑なに人間だった頃の記憶を守るのは
命のあり方を心が否定するから

自分という存在が間違いであるために
機械の心臓が 高らかに脈動するたびに

「ジブンハナンノタメニイキテイル」と問いかけては

油の涙を 手のひらに溢れるほどにこぼすだろう。

2016/03/19 (Sat)

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