詩人:どるとる | [投票][編集] |
白い息吐きながら歩く道
歩幅は 離れたり近づいたりする
まるでメトロノームみたいだ
部屋と仕事場を行き交うだけの毎日
灯してくれるかな 冷えてくばかりの
この手にまだ知らないぬくもりを
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がることなく 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し
ファインダー越しの世界を眺めてる
迷子猫のチラシ やぶれた連絡先
いつまでも 開かない踏切のバー
色褪せたベンチに座る思い出
刻んでくれるかな 僕と同じ思い出を
同じような今日と同じような 明日を
大きな足跡と 小さな足跡が続いてく
無理やり 歩幅を合わせることはないよ
時々離れたり たまに近づいたりする
そのアンバランスさがちょうどいい
時計は回る いつか世界の終わりを
二人の明日に届けるだろう
その日も今日と同じように
笑っていようねと誓った 薬指に光るエンゲージリング
笑うことも泣くことも一人じゃないなら
強がることなく 素直に笑ったり泣いたりできるよ
世界が広がる 海のように
夜明けの窓に突き刺さる陽射し。