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どるとるの部屋


[7839] 夜明け前
詩人:どるとる [投票][編集]


渡り鳥の群れが 夜を 撫でていく
生まれ持った翼で水面をからかう

夜明け前の 澄んだ空気が好きなのは
いつまでも変わらないことのひとつだ

空の彼方から光の弓矢を放つ
それが僕にはサーチライトに見えた

闇を一掃 晴れ渡った空に太陽が落ちる
眩しいくらいの陽射しが雨のように降る

「どうして僕は涙を流したりなんかしてるんだろう」

この世界から悲しみを消してやる
消しゴム程度で消えるくらいの悲しみなら

手をつないだりまた離したり
都合の良さに 振り回されている

スペースシャトルに乗って宇宙から
地球を眺めるような壮大なロマン

夢を見るのに 大げさなんてことはない
偉大なる コンビニまでの一歩をつなげ

「どうして僕は生きてるだけで笑ってるんだろう」

ハードルを目の前に描くような
そのハードルを飛び越えるような
明日を 難なくクリアしていく僕をイメージしていく

空の彼方から光の弓矢を放つ
それが僕にはサーチライトに見えた

闇を一掃 晴れ渡った空に太陽が落ちる
眩しいくらいの陽射しが雨のように降る

「どうして僕は涙を流したりなんかしてるんだろう」

世界が 確実に
昨日より 少しだけ
輝いて 見えるのは
どうしてなんだろう
その理由を僕はなぜか知っている。

2016/05/16 (Mon)

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