詩人:どるとる | [投票][編集] |
身も心も切なくなるほどのやさしい風に吹かれて 自分の吐き出した生ぬるいため息にそっと包まれた夕暮れに
電柱の影が街路灯の明かりの下でさびしく揺れてる
すっかり暗くなった町はまるで昼間とは違う顔
町も疲れたみたいだ
お互いにお疲れさまって言い合いたくなる
楽しいことばかりいつも考えてなんかいられないから
涙はどうしても人生にはつきものです
笑ってばかりいるわけじゃないのさ僕だって
ぬぐえない悲しみや切なさはあふれんばかりにあるよ 誰にでも
今日1日だけで流した涙が 浮かべた笑顔が数えきれないほどこんなにたくさんあるのさ
幸せと呼べるものはまだ足りない気がするけど欲をなくせたらきっと僕は今が幸せだってきっと言うだろう ためらいもなく
僕を乗せた一双の小舟が涙の川を揺れながら渡るのさ
そんな夢の中では
僕はいつも笑顔で
目覚めたらまた泣き顔で
暮れなずむ空の色が溶けだして僕の心も同じ色に染めるから
僕は泣かずにはいられなくなって 思わず瞼を閉じたのさ
もし 悲しい涙を捨て去れるとしたらきっとうれし涙さえ捨て去ってしまうから
捨てずに涙を明日にまた運んでいこう
悲しいことがあるからねきっと涙を流したあとに出会う喜びが何倍にも見えるんだ
だから幸せになれる
だから涙ゆらゆら揺らして 寝ているふりを押し通す夜は 何も言わないでただ幸せだって嘘でも言おうぜ
いつか 神様にお目通しするまでには本当に幸せになってりゃいいから
今はまだ嘘でも
いつか幸せになれる
流れ続ける涙は気ままにただこっちの要望も無視してただ感じるままに涙は涙だ
ただその名前を裏切らず忠実に僕を ほかの誰かを心ごと濡らす
この世に生きる人たちの世界の上に降りそそぐ ただ今日も人を喜ばせたり悲しませたりしてすぐに消えてく
そしてまたこみ上げる
津波のように押し寄せる 涙…