詩人:どるとる | [投票][編集] |
この街の夜は とても静かすぎて些か寂しい
離れた君を思うと 今夜もまた眠れそうにない
一緒にいたときは気づかなかった
君の存在の大切さとか意味とか
今さら 気づいても手放したのは僕だから
ああこの寂しさは贅沢なわがままだね
ふとあなたを思うとき あなたも僕を思ってくれていたら
いいなと思う僕の気持ちが 誰かの気持ちとつながるとき
僕は少し 寂しさから 解き放たれて 優しくなれる気がする
もう二度と会えなくても どこかで笑ってると 信じてる
だから、返事なんてなくても
光の点滅で合図するモールス信号のように
暗い夜でも 僕がわかるように
ほかの誰でもない誰かにメッセージを送るよ
駅のホームで一人 電車を待っている その間だけの会話も
楽しすぎて いつまでも 時間も忘れて話し込んだ
また明日になれば会えるのに
小さな別れが とても寂しいのは
君と僕の距離が 昨日より近くなったからだよ
会えないぶん寂しさは募ってそんなときにかぎって 電話は 話し中
最近涙もろくなったのも優しさを知ったからかな
会えない寂しさと 会いたい気持ちが 僕の中で渦巻いてる
人を好きになって 手にした苦しさは 少し切ない 喜び
窓の外に泳ぐ 月に見とれている
帰り道二人で 手をつないで 足元を確かめながら
近づいたり離れたりする今の距離を 楽しみながら
時に 涙を流すのもまた 恋だと 思い知る
僕が君を思うこの気持ち 届いていますか?
届いているといいな
なんて 企みを胸にしのばせて。