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どるとるの部屋


[8047] ロマンスカー
詩人:どるとる [投票][編集]


窓辺に降る星を そっと 見つめながら

季節の 移ろいなんかに気を回している

忙しい僕たちは 小説を読みながら

手の届かない憧れをさも手にしたかのように振る舞うのがせいぜいだ

そこに吹くのは 懐かしくて新しい 風

いつか 出会ったような記憶よみがえる

いつかどこかで出会っていた気がする

そんなあやふやな運命を持ち出して

僕はささやかなロマンスの浅瀬に

爪先を浸して 幸せだと笑うのさ

途中まで読んだのなら最後まで読みたい

続きが気になるような人生ならいいのに

ある日突然ロマンスカーで旅に出る

時計なんかない 世界に行きたい 夜も朝もない世界は ないものかなあ

記憶の糸を手繰り寄せて思いだそうよ

忘れてるだけだとしたら悲しいから

いつかまたどこかで出会えそうな気がする

そんな 宛もない期待を背負い 走っていく

僕には目指す場所も叶えたい夢もない

あなたが僕の夢になってくれませんか?

愛を 探して迷って
手間取って
呆れて 飽きて
色々 あって
こんな仕上がり
あなたが 喜んでくれるというなら それは何より
認めてくれるかな こんな僕の 頑張りを
めぐりめぐってあなたに届けばいい
いつか 渡そうと思っていた ロマンスを

そこに吹くのは 懐かしくて新しい 風

いつか 出会ったような記憶よみがえる

いつかどこかで出会っていた気がする

そんなあやふやな運命を持ち出して

僕はささやかなロマンスの浅瀬に

爪先を浸して 幸せだと笑うのさ。

2016/07/14 (Thu)

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