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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


大切な人が涙に濡れるとき
差し出せるような傘があれば

きっと僕にも君を愛せるような資格があるのかな

何もできないのではなく
何もしないだけなんだよ

傷痕にふれることさえ 恐がって
あなたを知ろうとしなかった
僕の弱さに 君は気づいたんだね

誰もが立ち尽くす雨の中に 一人
傘を差しても受け流せない
悲しみだけは
だからそばに必要なんだね優しい誰かが

季節は巡ってく 僕らのそばを
でも気づかず通りすぎる

いらない気持ちも 手放すのが惜しくて
そんなものに 価値はないのに

君の住む街は今日はひどい どしゃ降りみたいだね
電話しようかな 君の声が聞きたくなる

誰もが立ち尽くす雨の中に 一人
傘を差しても受け流せない
悲しみだけは
だからそばに必要なんだね優しい誰かが

生きることが思うよりもう少し
楽になるように
僕は君に傘を差し出すように
その涙を半分でも 癒したいんだよ
わかってくれるかな こんな想いを。

2016/07/17 (Sun)

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