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どるとるの部屋


[8081] さよなら(JRイメージソング)
詩人:どるとる [投票][編集]


君の声がふと 力を失ったように
想像してた さよならを 言葉にしたら

暗闇の中で明かりを失ったように
途方に暮れてしまうだろう

手を伸ばしたその先に君はいて
強がって無理して優しくしていたこと
それくらい 気づいていたよ

駅のホームに 夜の帳が 降りてきて
終電から降りた僕らは 迷わずに
それぞれの 明日に地図なんてなくても
たどり着けるよ

君の背中に小さく呟いたさよなら
わざと聞こえないように口にしたんだ

いくつもの言葉を知っているのに
意味を問いただされたら答えに困るよ

でも愛だけは 生まれる前から知ってて
だから一途に誰かを思うことができる

よくあの台所で 料理をつくってた
味もわからない僕の体を気遣って
目に見える優しさのその向こう

交わした口づけの数を覚えてる
喧嘩した数だけ仲直りがあるんだね
思い出を 回想するように 記憶をたどっていく

どうして僕はあの時素直になれなかった?
後悔だけが 残り火のようにくすぶってる

重ねた時間は 二人の心に それ以上の
悲しみを 喜びを 愛しさを残したはずなのに

続きのない 物語は
結末を迎えることもなく 打ち切られた
でもそれは二人が 決めたことだ

駅のホームに 夜の帳が 降りてきて
終電から降りた僕らは 迷わずに
それぞれの 明日に地図なんてなくても
たどり着けるよ

君の背中に小さく呟いたさよなら
わざと聞こえないように口にしたんだ。

2016/07/23 (Sat)

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