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どるとるの部屋


[8127] 明日
詩人:どるとる [投票][編集]


発車のベルが鳴るまでもたれ掛かっていた窓

別れの言葉は 整理した傍から 散らかってしまうんだ

言いたいことはなんだろう
伝えたいことはなんだろう
それさえも上手くわからないんだ
この気持ちの 正体はなんだろう
答えがあるなら 教えてくれるかい?

降り積もる時間に 僕は 埋もれていくだけ
いつの間にか 君は僕より先に 自分の夢に向かって歩いていた
目の前に見えたのは君のためだけに伸びた道
僕には行けない君のだけの明日だ
だから君はここで降りて行くんだ

僕は少し君と距離ができてしまったと気づいた

その距離は僕のために君がわざと空けてくれた距離だ

笑えくなるかもしれない
辛いことばかりかもしれない
それでもいいさと笑って強がる
僕はめずらしく意地を張ってた
その小さな勇気を君は誉めてくれた

僕の乗ってない君だけを乗せた電車が
だんだん遠くなっていく ほらもう見えないや
手を振ることもできなかった 僕は弱いから
また誰かを愛せる日が来るかな
この気持ちを ずっと捨てなければ

同じ街にいて
同じ 空見上げても
すれ違うのは
どうしようもないくらい
君と僕は
かけ離れた人だから
でも時折 互いを思う気持ちで やっとつながっていたんだ
切れたその結び目を眺めながら
僕は 思い出を回想していた

降り積もる時間に 僕は 埋もれていくだけ
いつの間にか 君は僕より先に 自分の夢に向かって歩いていた
目の前に見えたのは君のためだけに伸びた道
僕には行けない君のだけの明日だ
だから君はここで降りて行くんだ。

2016/08/03 (Wed)

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