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どるとるの部屋


[8159] 夜明け前
詩人:どるとる [投票][編集]


空気が冴えている そんな気がする
ラジオが告げる天気予報は晴れ模様

名前もわからない気持ちになる
何色かもわからない色に染まっている

海沿いを走る 自転車は快調に
邪魔くさいレールもない旅路だ

日の出の時間を腕時計で確かめて
夜明け前までには間に合うように

「その時」を逃さないでいて
失ってしまうのはあまりに残酷だ

どこの誰かもわからない誰かを思う
大多数の僕と君をつないでる関係とやら

手を伸ばせばすぐそこにある未来
一呼吸するだけで今が過去になる

不思議な巡り合わせかもしれない
僕と君の間にあるささやかな奇跡

指折り数えてる 生まれては消える時を
まるで写真のように 思い出に刻まれてる

海沿いを走る 自転車は快調に
邪魔くさいレールもない旅路だ

日の出の時間を腕時計で確かめて
夜明け前までには間に合うように

この得体のしれない高揚感を
ただのつまらない企みに変えないで。

2016/08/16 (Tue)

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