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どるとるの部屋


[8190] 夜明け前
詩人:どるとる [投票][編集]


始発電車が 動き出すまで まだしばらく時間がある
時計とにらめっこしながら夜明け前の空物思いに 見ている

間違いのない 生き方だったり
正しい道なんてないから どうやら迷い悩むんだ

描いた 理想とはかけ離れた
今を誰もが生きてる
それでも笑えるのは
多分 愛する人だったり 大切な人がそばに少なからずいるからで
そんなもののために明日も 僕は生きていくと思う

空き缶蹴飛ばしながら 歩くような生き方はしたくない
何か夢中になるなら何をすればいいのだろう

下ろし立ての新しい シャツと靴
しゃんと立って前を向いても 背中は猫背だ

何かを成し遂げたいと やって来たはずの 東京の街
僕は見つけられたかな
たとえば この街で出会った人たちとの数あるヒストリー
ただ諦めるだけのためにある未来なんてないと思う

思い出し笑いの 理由を教えてあげるから
今だけは少しそのあたたかい胸を貸してよ

長い夜が 今明けていくのを
動き出した始発電車
行き先は多分 今よりちょっと先の未来
僕も乗ろう 今という安心に甘んじぬように

描いた 理想とはかけ離れた
今を誰もが生きてる
それでも笑えるのは
多分 愛する人だったり 大切な人がそばに少なからずいるからで
そんなもののために明日も 僕は生きていくと思う。

2016/08/25 (Thu)

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